賢さん通信5号
エジプトの次はギリシャ!私が出会った一人の老人
こんにちは!株式会社琉球補聴器、代表取締役の森山賢(けん)です。賢さん通信第5号をお送りいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、前回は、人生初海外のエジプト一人旅について書かせていただきましたが、今回は、エジプトの次に行ったギリシャでの出来事です。
あまりの衝撃、そして、ぼったくりばかりで人間不信に陥ったエジプトから飛行機でアテネ国際空港へ。そこは砂漠の砂が舞っていたカイロ国際空港とは違い、いたって普通の空港。それを見ただけでほっとした記憶があります。空港からタクシーでアテネ市内へ。アテネの安いホテルにチェックインしたのですが、もうエジプトとは違います。1泊280円ではなく、1000円程度しましたが、それでもきれいです。基準がエジプトになってしまっていた私にとって、ギリシャという国は、街もホテルもとってもきれい、人々にも微笑みがあり、本当に平和で穏やかという印象を受けました。
ギリシャでぜひ行ってみたいと思っていたのがパルテノン神殿。キン肉マン世代の私は、ギリシャと言えば超人「パルテノン」ということで、ホテルの人にそれがどこにあるのか聞き、行ってきました。パルテノン神殿をバックに、10秒のセルフタイマーで、現代で言うところの自撮りもしました。パルテノン神殿以外には、博物館に行ったり、大学を見に行ったり、いろいろ行きましたが、一番良かったのは、離島のミコノス島です。本当に本当にきれいな場所で、どこにカメラを向けても、まるでジグソーパズルの写真になるような絶景。ここは唯一、また来たい!と心から思えた場所でした。
そして、私がギリシャに2週間いた間に『世界ふしぎ発見』のクイズにでも出てきそうな、ちょっと変わったお祭りがありました。それは、イースター祭の少し前に行われるアポクリエスというお祭りなのですが、街中で柔らかいプラスチック製の、白や黒や茶色などの棍棒が売っていて、それを持って、すれ違う人すれ違う人、叩くのです。私もいきなり赤の他人に叩かれてびっくりしましたが、そういうお祭りだと理解し、棍棒をすぐ購入。すれ違う人すれ違う人(軽く)叩いて歩きました(笑)。
そんな貴重な経験もしながら、やっぱりギリシャはエジプトと違って素晴らしい国だなぁと、『地球の歩き方』に「スリが多いから気をつけろ」とは書いてあったけど、そんな人はいなかったなぁと、平和な気持ちに浸っていたギリシャ旅行終盤、なんと、私は一人のスリに出会ってしまいました・・・。
アテネ市内、ちょっと人混みを離れたところで、私の目の前に一人の老人が現れました。そのおじいさんは、80歳くらいだったと思います。ニコニコしながら私に話しかけてきました。「どこから来たんだ?」「いいカメラ持ってるなぁ」と。そして、たわいもない会話をしながら、なぜかそのおじいさんが、私のお尻あたりを触ってきます。あれ?もしや、あっち系の方?と思いながらも、私はされるがまま・・・。ところが、様子がおかしい。私の貴重品がパーカーのお腹のポケットにあることに気づいたおじいさんは、そのファスナーをなんとか開けようとしてきます。「あの噴水を見てみろ」とか、「今日は天気がいいな、上を見てみろ」と言って、目をそらすように仕向け、その隙に盗もうとしているのですが、もうバレバレです。私は、スリの腕がだいぶ衰えていたそのおじいさんに言いました。「あなた、泥棒でしょ」と。すると、そのおじいさんはニコニコしながらその場を去っていきました・・・。
やっぱり日本と海外は違います。エジプトでもギリシャでも基本的にはぼったくり、またスリがいます。そして、街全体も、生きるためには仕方ないのだと、それを許容しているようでした。
それでも、エジプトからのギリシャで、人間不信からは脱した私。しかし、トルコで再び人間不信に・・・。次回は、3カ国の中で一番ひどいと思ったトルコ一人旅をお送りいたします。お楽しみに!