賢さん通信10号

琉球補聴器に入り、衝撃を受けた朝礼・・・

こんにちは!株式会社琉球補聴器、代表取締役の森山賢(けん)です。賢さん通信第10号をお送りいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、前回は、沖縄に戻って来るきっかけを与えてくれた天国の母について書かせていただきました。今回は、私が関東リオンを辞め、琉球補聴器に入社し、とくに驚き、また、今では琉球補聴器の代名詞ともなっている“朝礼”についてです。

琉球補聴器に入って、最も衝撃を受けたのが朝礼でした。一般的な朝礼というと、5分か10分、業務連絡等あっておしまいというものですが、実は、琉球補聴器の朝礼は、当時からなんと毎朝1時間以上やっていたのです。

挨拶の練習、経営理念の唱和、そして、業務連絡。そこまでで10分か15分かかります。その後、所感と言いまして、社員一人ひとりがフリーテーマで、気付いたこと、感じたことを1~2分で、長い人は3~4分で話します。それが、当時、20~30人いましたので、1時間は軽く超えていました。

今でも、朝礼は1時間くらいしているのですが、当時の雰囲気は今とは全く違うものでした。時代もあったと思います。とても規律正しいと言いますか、ビシッとした中で行われた朝礼は、いつも張り詰めた空気がありました。ただ、朝礼が終わって各々業務に取りかかると、もう普段の和やかな雰囲気に戻り、琉球補聴器はこういう社風なんだなぁと思ったことを、今でもよく覚えています。

また、それだけ緊張感のある中で行われていた朝礼でしたので、私を含め社員はとても鍛えられました。外部の研修に参加したとき、パッと当てられても、しっかり自分の意見を述べることができ、また、聞き方もとても上手で、講師の方や、他の会社の社長さんなどから、「琉球補聴器は、ほんと社員教育が素晴らしいですねー」と、事あるごとに褒められていました。そして、「どんな社員教育をしているんですか?」と聞かれ、「やっていることは朝礼だけです」と答え、「一度見学させてもらえませんか?」と、当時から他の会社の社長さんが、琉球補聴器の朝礼を見学に来られることがときどきありました。

父から私にバトンタッチした後も、基本的には朝礼の形は変えず、ただ、私自身、沖縄教育出版さんを筆頭に、様々なモデル企業を視察し、これは!と思ったものを取り入れていきました。また、全国的にも朝礼で有名な居酒屋てっぺんのその朝礼にも参加させていただき、創業者の大嶋啓介さんのお話も聞いて、大きな影響を受け、また、それを琉球補聴器の朝礼の中に取り入れていきました。

そして、あの「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」で受賞したのを機に、朝礼の見学者は一気に増え、ここ1年だけ見ても、200~300名の方々が全国から来られ、実は、以前、厚生労働大臣である加藤勝信さんまで来てくださいました。

そしてです。実は先日、10年振りに見学に来られた社長さんがいらっしゃいました。かつて、父のときの朝礼を見学され、10年が経ち、つい先日、今の朝礼も見学されたのです。そして、こんなことをおっしゃっていただけました。

「以前とは全然違うね!あのときはあのときで、相談役のカラーで、今は今で賢さんのカラーで、どっちが良いとか悪いとかじゃなくて、勝っているとか劣っているとかじゃなくて、本当に変わったね!本当に賢さんのカラーになったね!」と。

父のときの朝礼の残すべきところは残しつつ、時代に合わせ、また、会社の状態に合わせ、少しずつ変わってきたのですが、10年振りに見学された社長さんからは完全に変わったように見えたようです。私自身も、どっちが良い悪いではないと思っておりまして、そうおっしゃっていただけたことが、とても嬉しかったです。

皆で一体感を作り、お客様のためにがんばろう!とやる気のスイッチを押す朝礼。これからも、しっかり続けていこうと思います。