渡邊啓太君の夢が叶います
こんにちは!株式会社琉球補聴器、代表取締役の森山賢(けん)です。賢さん通信第65号をお送りいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、琉球補聴器には「夢を叶える制度」というものがあります。これは年に1回、年度初めに私を除く全社員がそれぞれ自分の夢を発表し、琉球補聴器として誰の夢を叶えるのか投票で決めるという制度で、10年くらい前から実施しています。
この制度が始まった経緯を簡単に説明しますと、当時、私自身を省みて、経営者としてこれではいけないと思い、これから日本一具体的に社員の夢を叶える社長になろうと意を決しました。
また、夢というのは子どもの頃から思い描くも、大人になって働き出し、また、家族も持つようになると、つい現実ばかり見てしまい、夢が夢で終わってしまいがちです。一度きりの人生。夢は見るものではなく、叶うものと思ってもらいたく、社員の皆に夢を発表してもらい、そして、皆から選ばれた夢は、会社として時間やお金を応援する形で叶えてもらおうと始まり、これまで、20人以上の夢が実現してきました。
4月上旬、年度初めの宿泊研修を実施。その中でドリカム会議というものを開きました。皆すでに温泉にも入り、夜8時くらいからお酒を飲んだり、お菓子を食べたりしながらドリカム会議を開催。40名近くいる社員が一人ずつ新入社員からベテランの社員まで2~3分で夢を発表。本当に大笑いしたり、突っ込みを入れたり、感動したり、全員の夢を聞き終わるまで約2時間かかりました。
そして、どの夢を叶えるか全員で投票をして、今年度は1名の夢が叶うことになりました。ちなみに、何名の夢を叶えるかは、会社の経常利益の額と、それから、皆の目標達成度合い、要は会社の経営状態によって1名から多いときには5名の夢が選ばれます。
今年度は1名。今回、それに選ばれたのは、本店の渡邊啓太君の夢でした。彼は入社13年の36歳です。
渡邊君の奥さんは鹿児島出身のミユキさん。実はミユキさんは、女手一つでお母さんに育てられたのですが、そのお母さんがろう者なのです。そのため、ミユキさんは手話が使えます。そして、手話通訳士でもあります。また、お耳が聞こえないお母さんが女手一つで子育てとなるととても心配ということで、お母さんのお姉様のご夫婦が、子育ての手伝いを一生懸命してくださったそうです。
そのため、ミユキさんの中ではお母さんにも育てられたけど、伯父さん伯母さんにも育てられたという想いが非常に強く、ミユキさんにとって恩人でもあるとのこと。
そういった経緯を知っている渡邊君は、今回、ミユキさんのお母さん、それから、一緒に育ててくれた伯父さんと伯母さんに家族旅行をプレゼントしたいという夢を発表してくれまして、その夢が今年度は最も多く票を獲得し、実現することになったのです。毎年のことではありますが、叶える夢が発表されると、皆で称えて、本当に温かくいいムードになります。
毎年、このようにして社員の夢が叶っていきます。今年度選ばれた渡邊君の夢も非常に温かく、渡邊君の家族愛、それからミユキさんの愛情もまた感じる非常に良い夢でした。ぜひ渡邊君にはこの夢を実現してもらえたらと思います。そして、これからも、この夢を叶える制度は続けていけたらと思っています。
賢さんおすすめの一冊
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琉球補聴器の創業者であり、私の父でもある森山勝也が長い営業マン生活の中で得た大事なことがまとめられた一冊。悩める営業マン、それから事業承継を控えている創業者と息子さん、娘さんに特におすすめです!