賢さん通信56号
映画『遠いところ』
こんにちは!株式会社琉球補聴器、代表取締役の森山賢(けん)です。賢さん通信第56号をお送りいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、先日、沖縄で先行上映された映画『遠いところ』を幹部の皆さんと5人で一緒に見てきました。この映画について、テレビCM等で予告編を見てその内容をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。もしくは、実際に映画館でご覧になられた方もいらっしゃるかもしれませんが、念のためご説明いたしますと、沖縄のリアルな社会問題、貧困、若年出産、未成年飲酒、DV、シングルマザーなど、沖縄の身近にありながら、あまり表に出ることがない現実が如実に表現されている映画です。
映画『遠いところ』のあらすじはこうです。
沖縄県・コザ。17歳のアオイは、夫のマサヤと幼い息子の健吾(ケンゴ)と3人暮らし。おばあに健吾を預け、生活のため友達の海音(ミオ)と朝までキャバクラで働くアオイだったが、建築現場で働いていた夫のマサヤは不満を漏らし仕事を辞め、アオイの収入だけの生活は益々苦しくなっていく。
マサヤは新たな仕事を探そうともせず、いつしかアオイへ暴力を振るうようになっていた。そんな中、キャバクラにガサ入れが入り、アオイは店で働けなくなる。悪いことは重なり、マサヤが僅かな貯金を持ち出し、姿を消してしまう。
仕方なく義母の由紀恵(ユキエ)の家で暮らし始め、昼間の仕事を探すアオイだったがうまくいかず、さらにマサヤが暴力事件を起こし逮捕されたと連絡が入り、多額の被害者への示談金が必要になる。切羽詰まったアオイは、キャバクラの店長からある仕事の誘いを受ける。若くして母となった少女が、連鎖する貧困や暴力に抗おうともがく日々の中でたどり着いた未来とは……。
実際にこの映画を見て、私はただただショックを受け、そして、直視しなければいけない問題から、これまでずっと目を背けてきてしまった自分自身と向き合うことになりました。
私は琉球補聴器を幸せな会社にしたい、社員一人ひとりの所得も上げて物心両面の豊かさを会社の中で作っていきたいと本気で思って取り組んでいます。ただ、この根深い問題をなんとかしない限りは、一企業がたくさん納税しましたとか、社員の給料を上げましたと言ったところで、本当の意味での幸せな沖縄にはならないのだと強く思わされました。
本当に考えさせられる映画で、幹部の皆さんと見に行ったあと、全社員にも見てほしいと、社員の教育費用として映画を見る代金は会社で持ち、また、業務時間中に順番に10日ほどかけて見てきてもらいました。その上で、この映画を見て思ったことについて、ディスカッションも行いました。
また、この映画とは別に沖縄の問題について書かれた本も読みました。『沖縄から貧困がなくならない本当の理由』(光文社新書)という本で、沖縄の根深い問題について理解を深められる良書でした。
最後に、琉球補聴器は聞こえで困っている方々を元気にするのが仕事ではありますが、それを叶えながら、同時に沖縄のこの根深い、本当にどこから手を付けたら良いのかわからないくらい難しい問題の、何か解決に貢献できるような沖縄の中小企業でありたいと改めて思いました。機会がございましたら、ぜひ映画『遠いところ』をご覧になっていただければと思います。
賢さんのがんばる企業紹介!㉘甘味処万丸さん
こちらのコーナーでは私森山が応援したい企業さんをご紹介いたします。
那覇市泉崎にあります喫茶店『甘味処万丸』さん。友達の紹介で初めて行ってきたのですが、オーナーの山田さんを筆頭にそこで働く3名のスタッフさんがすごい笑顔で、店内に爽やかな元気が溢れていました。一見さんの私でも居心地が良く、また、そこで食べた料理もとっても美味しかったです。ぜひ行ってみてください!
■住所:那覇市泉崎1-9-7