賢さん通信24号

電話口でガツーン!と受けた、あの日の衝撃

こんにちは!株式会社琉球補聴器、代表取締役の森山賢(けん)です。賢さん通信第24号をお送りいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、今では私たち琉球補聴器の代名詞ともなっている朝礼。今の形の朝礼を導入したのは、今から4~5年前ですが、実はそのとき、ガツーン!と思い切り頭を殴られるような衝撃を受けたことがありました。

遡ること今から10年前、私は東京渋谷ですごい朝礼をやっている居酒屋があると知りました。その居酒屋の名はてっぺん。そのてっぺんの代表、大嶋啓介さんが「本気の朝礼」というとても元気な朝礼を実践され、それは書籍になり、マスコミでも大きく取り上げられ、テレビにも出ていました。

私は、講演で大嶋さんの話を聞き、また映像で本気の朝礼を見て、こういう世界があるのか!と感動。居酒屋と補聴器屋さんは全く違いますが、琉球補聴器のチームワーク向上のために、てっぺんの朝礼の要素を取り入れたいと思い、実際にそのてっぺんの朝礼を、東京まで10~20回、見学に行きました。

4、5年後、大嶋さんから「実は今度、朝礼のインストラクター養成講座を始めるから、森山さん、沖縄の代表で来てよ!」と声を掛けられ、2015年、私はその講座の第0期生として、3カ月間、月に1回、東京に行って学ぶことになりました。

朝礼のプログラムの一つ一つに対しての、想いや目的、やり方やタイミング、声かけなどを学び、そして、会社でもやってみてくださいと宿題が出ました。

私は、学びながら、これはすごく良いものだから、家でもやってみようと思い、当時子どもが3人(現在5人)いましたので、子どもと私の4人で、挨拶訓練などの朝礼をやるようになりました。子どもたちはとても素直で、嬉しそうに何のためらいもなく、楽しそうにやってくれました。

そして、会社でもこの朝礼の要素を取り入れようとしたのですが、家とは真逆のことが起きました。40人以上もいますと、前向きにやってくれるメンバーがいる一方で、そうではないメンバーもいたのです。とくに社歴の長いメンバーが、その傾向が強く、なんでこんなことやらなきゃいけないんだと、嫌々つまらなそうな顔でやる人たちがいたのです。

私は、どうしてやってくれないんですか!と怒りを覚え、とても悩み、そして、その悩みを大嶋さんに電話で打ち明けました。「実は一生懸命てっぺんの朝礼を取り入れようとしているんだけど、嫌そうな顔でやる人がいて、どうしたらいいですか?」と。大嶋さんはとても親身に相談に乗ってくれまして、そして、こう言われました。

「よくわかった。だけど、賢さんは、嫌々やっているかもしれないその社員さんに対して、どれくらい感謝できていますか?本当に嫌だったら朝礼に参加しなければいいし、嫌ですって言えばいいし、本当は嫌なはずなのに時間通りに出勤して、嫌々かもしれないけど、皆と同じように足並みを揃えようとしてくれているその人に対して、賢さん自身は、感謝できていますか?」と。

私は、ガツーン!と思い切り頭を殴られたような気持ちになりました。そして、変わらなきゃいけないのは、彼らじゃなくて、自分なのだと気づかされたのです。

そこから私の意識がガラリと変わり、嫌そうにやっていた人たちにも感謝の気持ちが持てるようになり、不思議と、そこからだんだんと変わっていったのです。

今でこそ代名詞になっているこの朝礼。導入した頃には、実はそんなことがあったのです。これからも、この朝礼を私たちの企業文化として大切にしていきます。


【編集後記】

実は森山家では今でも子どもたちとの朝礼が続いています。そして、2~3年前からは、私ができないとき、妻がオリジナルのショートバージョンでやってくれているのです。私はそれがとても嬉しく、妻には感謝の気持ちしかありません。