賢さん通信21号

金城麻子さんありがとう!

こんにちは!株式会社琉球補聴器、代表取締役の森山賢(けん)です。賢さん通信第21号をお送りいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、一人の大切な仲間が8月末日をもちまして、琉球補聴器を卒業いたします。

彼女の名は、金城麻子さん。短大を卒業し、20歳のときに琉球補聴器に新卒で入社してくれました。そこからなんと17年、琉球補聴器一筋で頑張ってくれました。彼女の夢は絵本作家になること。その夢を叶えるべく、卒業されます。

麻子さんは、琉球補聴器にとって本当になくてはならない、替えがきかない人材です。この仕事には、認定補聴器技能者という資格があり、その認定を受けた人が沖縄には30名ほどいるのですが、麻子さんもその一人です。

麻子さんは補聴器に関しての知識や技術について、とても高いレベルのものを持っており、お客様からの信頼もとても厚く、彼女宛にお中元が贈られてきたり、お歳暮が来たり、お手紙が来たり、会社宛のメールに彼女宛のお礼のメールが来たりと、会社としても本当になくてはならない存在でした。

また、社内では、他の社員への勉強会も彼女が講師を務めてくれたり、皆のための資料も彼女が作ってくれたりと、本当に頼りになる人材でした。 

そんな麻子さんは、もともと絵を描くのが得意で、琉球補聴器の社員全員の似顔絵も描いてくれたことがありました。また、琉球補聴器として発行している美ら耳便りという新聞の4コマ漫画を担当してくれたり、そういった特技も持っています。

プライベートでは、2人のお子さん(栄豪くんと栄伸くん)を育てるお母さんです。私もお子さんたちとは何度も会ったことがありますが、とっても素直でかわいい子たちです。旦那様(栄邦さん)もとっても優しい方で、本当に円満な家庭を築かれています。

そんな彼女が絵本を書きたいという夢を持っていたことは聞いていました。そして、今年2月、本格的にその道に進むことを考えていると店長を通じて聞きました。

琉球補聴器としては、お客様からも周りの社員からも慕われている彼女がいなくなることは、あまりにも痛手です。なんとか残ってほしいという気持ちがわき上がってきたのですが、その一方で、一番大事なのは社員一人ひとりの人生であり、夢を叶えるために一歩を踏み出そうとしている子を引き止めるのは、違うのではないかと、ここは彼女の夢を応援しようという気持ちになっていきました。

ここまで彼女のいい面ばかり書いてきましたが、実はこんな一面もあります。彼女はとても芯が強く、長いものに巻かれたりしない、職人のような性格なのです。

私自身、彼女の店長になったことはありませんが、歴代の店長、それから、私の父が社長だったとき、彼女は誰に対しても迎合せず、納得しない限り「うん」とは言わない、納得いかないまま笑顔を作ったりはしない人で、歴代の店長は手を焼くこともあったと聞いております。ただ、自分自身でも裏付けを取るためにちゃんと勉強もし、納得したことについては、誰よりも熱心に取り組む人だったからこそ、周囲からの信頼も厚かったのだと思います。

そして、そんな彼女が決めたなら、もう揺らぐものではないだろうと思いました。

これから彼女は絵本作家になる夢を叶えるべく、新たな道を歩み始めます。彼女には、人生の当たりくじを引いてもらいたいと強く思っています。いつか絵本を書いている中で、琉球補聴器で過ごした17年間、その経験が、彼女のインスピレーションに何かいい影響を与えることができたらとも思っています。

彼女の夢の実現を一生懸命応援し、また、彼女の絵本、処女作ができるのをすごく楽しみにしております。絵本作家、金城麻子さんのご活躍を心よりお祈りしております。