賢さん通信4号

人生初海外、初一人旅、その行き先は・・・

こんにちは!株式会社琉球補聴器、代表取締役の森山賢(けん)です。賢さん通信第4号をお送りいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、前回、高校卒業後、二浪して猛勉強し、東洋大学に行くことになったお話を書かせていただきましたが、今回は、大学4年生のときにバックパッカーとして、海外一人旅をしたお話です。今回から3回シリーズでお送りいたします。

当時、バラエティ番組の『進め!電波少年』が流行っていました。松村邦洋さん、松本明子さんがMCの国内外アポなし突撃企画で、後に猿岩石によるユーラシア大陸ヒッチハイクの旅で空前の人気を博した番組です。あれを見た私は、「いいな~、おれもやってみたいなぁ~」と思い、やるなら時間と体力がある今しかできない!と、新宿南口、タカシマヤタイムズスクエア建設作業員のアルバイトを約2カ月、昼勤も夜勤も連チャンで集中的に行い、軍資金を35万円ほど貯めました。

そして、大学4年生の卒業旅行シーズンに、一人バックパッカーを決行するため、格安旅行会社のHISへ。行き先は決まっていました。期間は1ヶ月半。その中で、アフリカ大陸もヨーロッパもアジアも行きたい。そのために、アフリカ大陸の北端であるエジプト、ヨーロッパの南端であるギリシャ、アジアの西端であるトルコに行くことに決めました。HISでその旨を伝えると、絶対にやめた方がいいと・・・。まず、初めての海外でいきなりエジプトは聞いたことがない。しかも、初めての海外が一人旅というのがありえない。ましてや英語も話せるわけでもない。さらに、格安のロシアの飛行機、アエロフロートは事故率が高い。だからおすすめできないと。

ただ、私は行くと決めていましたので、成田→エジプト→ギリシャ→トルコ→成田の航空券だけ予約。そして、『地球の歩き方』を3冊とミノルタのカメラを購入し、リュック1つで旅に出ました。(ちなみに、当時のエジプトは治安が良いとされていました)

成田からエジプトカイロ国際空港へ。現地は寒く、私はフリースを着ていました。『地球の歩き方』を片手に、まずカイロ市内に出てホテルを探さなければならないのですが、表記が全てアラビア文字・・・。不安のボルテージMAX。それでも市内に出ないといけないので、周囲を見渡し英語をしゃべりそうな人に、かつて猛勉強した受験英語で話しかけ、なんとかタクシーで市内に出ることができました。

ホテルは一つ星(格安)ホテルだけと決め、日本円で280円くらいで泊まれるところにしました。ただ、シャワーは水・・・。エアコンも壊れ、ベッドもバネが飛び出ています。窓を開けて下を見るとゴミだらけ・・・。ものすごいカルチャーショックを受けつつ、本当に海外に来たんだなぁと、どこか興奮している自分もいました(笑)。

そこから約2週間、いろんなことがありました。サハラ砂漠に行ったところ、ラクダに乗れと言われたので、乗ってみたらお金を請求され、布を頭にかぶれと言われ、かぶったらまた請求・・・。ナイル川のナイトクルージングに参加したとき、コッペパンに焼いた鯖を挟んだ鯖サンドをプレゼントと言われて受け取ったら、また請求・・・。さらに、ツタンカーメンのマスクの実物も置いてあるエジプト考古学博物館では、カメラのフラッシュ禁止のところ、間違えてフラッシュをたいてしまい、20人くらいの警備員に囲まれ、カメラが没収されそうになり、「それだけは・・・(涙)」と懇願したところ、お金をよこせと・・・。商魂たくましいと言いますか、とにかく凄まじい国でした。

また、スエズ運河まで電車で行くとき、大衆にカメラを奪われそうになったり、怖い目にもいろいろ遭いましたが、それでも初海外のエジプトは良かったです。教科書でしか見たことがなかったスフィンクスや、クフ王のピラミッドの実物を生で見ることができ、「この世に本当に存在するんだ!」と思えたその瞬間の感動は格別でした。また、受験英語でも通じ、あのとき猛勉強しておいて良かった!と心から思えました。次回は、ギリシャの旅をお送りいたします。お楽しみに!